「バスケの試合で、どうやって攻めたらいいかわからない…」
「練習でスクリーンプレーをやるけど、複雑で上手くいかない…」
「ボールを持っても、すぐにディフェンスに止められてしまう…」
中学女子バスケ部の皆さん、こんな悩みを抱えていませんか?
チームのオフェンスが上手くいかない原因の一つに、「スクリーンプレーへの依存」や「プレーの複雑化」があります。

教えている中学生の試合を観ていても、動きがわからず止まっていたり、ボールに集まってしまう子が多く、シュートを打つ前に相手にボールを取られてしまっています。
特に、身体の接触に慣れていない選手が多い中学年代では、ボールマンへのスクリーンはタイミングが難しかったり、ファウルになってしまったりと、かえって攻撃のリズムを崩してしまうことも少なくありません。
しかし、安心してください。
難しいスクリーンを使わなくても、得点を取る方法はたくさんあります。
この記事では、ボールマンへのスクリーンに頼らず、「個人のスキル」と「シンプルな連携」でディフェンスを崩す、効果的な攻め方を徹底解説します。
初心者の方でも理解しやすく、明日からの練習ですぐに試せる内容ばかりです。
この記事を読めば、あなたは次のようになれます。
さあ、シンプルで賢い攻め方を身につけて、チームを勝利に導くエースを目指しましょう!
なぜ「スクリーンなし」が中学女子バスケにおすすめなのか?
「でも、プロの試合ではスクリーンをたくさん使っているのに…」と思うかもしれません。
もちろん、スクリーンは非常に有効な戦術です。
しかし、特に中学女子バスケにおいては、「スクリーンなし」から始めることには大きなメリットがあります。
- プレーがシンプルになり、判断ミスが減る
スクリーンプレーは、スクリーナー(壁になる人)とユーザー(スクリーンを使う人)のタイミング、ディフェンスの対応など、判断すべき要素が多く複雑です。
まずはシンプルなプレーを徹底することで、一人ひとりが目の前のディフェンスに集中でき、判断ミスやターンオーバーを減らすことができます。 - 個々のファンダメンタル(基礎技術)が向上する
スクリーンに頼らないということは、自力でディフェンスを突破するスキルが求められるということ。
これにより、ドリブル、1対1、シュート、パスといった個人のファンダメンタルが自然と向上します。
この基礎技術こそが、高校、大学とバスケを続けていく上での財産になります。 - スペーシング(選手間の距離)が良くなる
無理にスクリーンをかけに行くと、コート上のスペースが狭くなり、かえってディフェンスが守りやすくなってしまいます。
スクリーンをしないことで、選手一人ひとりがコートを広く使う意識(スペーシング)を持つようになり、ドライブやカットのためのコースが生まれやすくなります。 - 接触プレーが苦手な選手も活躍できる
スクリーンをかける・使った後の接触プレーが苦手だったり、怖かったりする選手もいるでしょう。
スクリーンなしのオフェンスは、そうした選手も自分の得意なプレー(スピードやシュート)で活躍するチャンスを増やします。
スクリーンなしで攻めるための「3つの基本原則」
スクリーンを使わずに攻めるためには、チーム全員が共有すべき3つの基本原則があります。
これができていないと、オフェンスはすぐに停滞してしまいます。
原則1:スペーシングを意識する
スペーシングとは、コート上にいるオフェンス5人が、お互いの邪魔にならないように適切な距離を保つことです。
基本は、スリーポイントラインの外側に広がり、選手同士が5m以上離れている状態を目指しましょう。
【意識するポイント】
- 味方がドライブを始めたら、そのコースを塞がないように動く。
- ボールがあるサイド(ボールサイド)に選手が固まりすぎない。
- 常にコート全体を見渡し、空いているスペースを見つける。
良いスペーシングは、ディフェンスを広げ、ドライブコースやパスカットのスペースを生み出す「最強の戦術」です。
原則2:ボールを持っていない選手(オフボール)が動く
バスケットボールの試合中、5人のうちボールを持っているのは常に1人だけ。
つまり、残りの4人が「ボールを持っていない時に何をするか」がオフェンスの質を決めます。
止まっている選手は、ディフェンスにとって最も楽な相手です。
ボールマンを助けるため、そして自分自身が次のチャンスを得るために、絶えず動き続けましょう。
具体的な動き方は後ほど解説します。
原則3:パス&ラン(Give and Go)を徹底する
パスを出したら、その場に立ち止まらない。
これは鉄則です。
パスを出した選手は、ディフェンスが一瞬ボールに気を取られます。
その隙を突いて、ゴールに向かって走り込む(カットする)のが「パス&ラン」です。
これは最もシンプルで、最も効果的な連携プレーの一つ。
パスを出したらゴールへ走る。
この動きを全員が徹底するだけで、ディフェンスは簡単についてこれなくなります。
【実践編】明日から使える!スクリーンなしの攻め方5選
それでは、いよいよ具体的な攻め方を見ていきましょう。
基本原則を頭に入れた上で、この5つのプレーを練習してみてください。
攻め方1:力強い1対1(ドライブ)でディフェンスを崩す
オフェンスの基本は、やはり1対1です。
良いスペーシングができていれば、あなたの前には大きなスペースがあるはず。
自信を持って仕掛けましょう。
【成功のコツ】
- トリプルスレットを意識する
ボールをもらったら、すぐにドリブルをつくのではなく、「シュート・パス・ドライブ」の3つの選択肢を持った構え(トリプルスレット)をします。
この姿勢から、まずはシュートフェイクやジャブステップ(ボールを持ったまま片足を出す動き)でディフェンスの反応を見ましょう。 - 迷わずゴールへアタック
ディフェンスが下がればジャンプシュート、前に詰めてくればドライブ。
相手の重心がズレた瞬間に、一気に抜き去ります。
大切なのは「迷わないこと」。
まっすぐゴールリングに向かって、力強くドライブしましょう。 - フィニッシュのバリエーションを持つ
レイアップシュートだけでなく、ディフェンスの前で止まって打つ「ストップジャンプシュート」や、少し横にずれて打つ「フロートシュート」など、フィニッシュの技をいくつか持っていると、得点の確率が格段に上がります。
攻め方2:「もらう動き」をマスターする(Vカット・Lカット)
「パスが欲しいのに、なかなかもらえない…」という人は、もらうための動きができていないのかもしれません。
ディフェンスに楽をさせず、自分からボールを呼び込む動きを身につけましょう。
これらの動きでフリーになれれば、キャッチ&シュートや、そこからの1対1にスムーズに移行できます。
攻め方3:ディフェンスの裏をかく「バックドア」
ディフェンスがあなたのことを厳しくマークし、パスコースに手を出してパスカットを狙っている(ディナイディフェンス)。
そんな時は、絶好のチャンスです。
【バックドアのやり方】
- パサー(ボール保持者)とアイコンタクトを取る。
- ディフェンスが前に出てきた瞬間、その裏(背中側)のスペースへ、ゴールに向かって一気に走り込む。
- パサーは、走り込んだ味方がキャッチできる場所に、バウンドパスなどを通す。
ディフェンスのやる気を逆手に取る、非常に賢いプレーです。
パサーとの信頼関係が重要になります。
攻め方4:味方のドライブに合わせる(合わせのプレー)
味方が力強いドライブでディフェンスを崩してくれた時、周りの選手はどう動くべきでしょうか?
ここで良い動き(合わせ)ができると、簡単に得点チャンスが生まれます。
ドライブした選手を「見る」のではなく、ドライブによって「どこにスペースができたか」を見て動くことが重要です。
攻め方5:オフボールスクリーンでシューターを活かす
「ボールマンへのスクリーンはしない」と説明しましたが、ボールを持っていない選手同士のスクリーン(オフボールスクリーン)は非常に有効です。
例えば、チームにシューターがいる場合。
- シューター(Aさん)がボールをもらおうと動く。
- 別の選手(Bさん)が、Aさんをマークしているディフェンスに対して壁(スクリーン)を作る。
- AさんはBさんのスクリーンを使ってフリーになり、パスを受けてシュートを打つ。
これはボールマンが絡まないため、プレーがシンプルで、スペーシングを崩しにくいのが特徴です。
シューターを活かすための効果的なチームプレーとして、ぜひ試してみてください。
まとめ:シンプルを極めて、最強のオフェンスを手に入れよう!
今回は、ボールマンへのスクリーンを使わない、シンプルかつ効果的な中学女子バスケの攻め方を紹介しました。
【重要ポイントのおさらい】
いきなり全てを完璧にこなす必要はありません。
まずは「パスをしたら走る」「味方がドライブしたらスペースに動く」といった、簡単なことから意識してみてください。
一つひとつのプレーが繋がった時、あなたのチームのオフェンスは、これまでとは比べ物にならないくらいスムーズで、力強いものになっているはずです。
難しいプレーに悩む時間はもうおしまい。
シンプルを極め、基礎を磨き、仲間と連携するバスケットボールの本当の楽しさを見つけてください。
あなたの活躍を応援しています!
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