「スクリーン!もっと早く!」
「ボックスアウト徹底!」
「トランジション、走れ!」
練習中、体育館に響き渡るコーチの声。
先輩たちが素早く反応して動く中、言葉の意味が分からず、一瞬動きが止まってしまった…。
そんな悔しい経験はありませんか?
バスケットボールは、チーム全員が同じイメージを共有し、一瞬で連携することが求められるスポーツです。
その共通言語となるのが「バスケ用語」。
用語を知っているかどうかで、プレーの質、そして試合の結果は大きく変わります。
逆に言えば、用語をマスターすれば、あなたのプレーは劇的に向上し、チームに欠かせない選手へと成長できるのです。
この記事は、中学女子バスケ部で頑張るあなたのために作りました。
初心者がつまずきやすい基本用語から、経験者も再確認したい応用戦術、試合でよく聞くコーチの指示まで、具体的なプレーシーンを交えながら徹底的に解説します。
「言葉」を「武器」に変えて、コートの上で自信を持ってプレーしましょう!
第1章:得点力を上げる!オフェンス必須用語25選
オフェンス(攻撃)用語を覚えれば、プレーの選択肢が格段に増え、得点チャンスを自分で作り出せるようになります。
【個人のスキル編】
- ドライブ:ドリブルでリングに向かって力強く切り込むプレー。
- ピボット:ボールを持っている時、片足を軸足として床につけ、もう片方の足で方向転換する技術。
軸足が床から離れたり、ズレたりすると「トラベリング」の反則。 - トリプルスレット:ボールをもらった瞬間に作られる「シュート」「ドリブル」「パス」の3つの選択肢(スレット=脅威)が狙える構え。
ヒザを曲げ、低い姿勢で構えるのが基本。 - ミート:パスを受ける際、棒立ちで待つのではなく、自分からボールに向かって動きながらキャッチすること。
これをしないと相手にパスカット(インターセプト)されやすい。 - カッティング:ボールを持っていない選手(オフボールマン)が、パスをもらうためにディフェンスを振り切り、ゴールに向かって走り込む動き。
- フェイク:シュートを打つフリ(シュートフェイク)や、パスを出すフリ(パスフェイク)をして、相手ディフェンスのタイミングをずらす技術。
- レイアップシュート:走りながらゴールにボールを置きにいく、最も基本的なシュート。
- ジャンプシュート:ジャンプして、最高到達点でボールをリリースするシュート。
- ポストプレー:ゴール付近のエリア(ポストエリア)で、ゴールに背を向けた状態からパスを受け、シュートやパスを展開するプレー。
- スペーシング:選手同士が適切な距離感を保ち、オフェンスがしやすいスペースを作ること。
チームオフェンスの基本中の基本。

ここがポイント!
トリプルスレットができると、ディフェンスはすごく嫌がります!
「この子、次に何してくるんだろう?」って思わせたらこっちの勝ち!
【チームプレー・戦術編】
- スクリーン:味方のディフェンスの進路に壁(スクリーン)のように立ち、動きを邪魔して味方をフリーにするプレー。
- ユーザー:スクリーンを使ってフリーになろうとする選手のこと。
- スクリーナー:スクリーンをかける選手のこと。
- ピックアンドロール:スクリーンプレーの王道。
ボールマンのディフェンスにスクリーン(ピック)をかけた後、スクリーナーがゴールに向かってターン(ロール)し、パスを受けてシュートを狙うコンビプレー。 - ハンドオフ:ボールを手渡しでパスすること。
特に、ドリブルで近づきながらパスするプレーを「ドリブルハンドオフ(DHO)」と呼ぶ。 - アーリーオフェンス(トランジション):守備から攻撃への切り替えのこと。
相手ディフェンスが整う前に速攻を仕掛けるのが理想。
コーチが「トランジション早く!」と叫ぶのはこの意味。 - セットオフェンス:速攻ができなかった場合に、ハーフコートで決まった形(フォーメーション)から攻めること。
ここで確実に得点しておきたい時や、流れを変えたい時に使う。 - アウトナンバー:オフェンスの人数がディフェンスより多い数的有利な状況(3対2、2対1など)。
速攻の際に生まれやすく、絶対に得点したいチャンス。 - アイソレーション:エースの1対1の状況を意図的に作り出すため、他の4人の選手が逆サイドに広がり、スペースを空ける戦術。
- 合わせ:ボールマンの動きに合わせて、他の選手がパスを受けられる良いタイミングで動き出すこと。
- ダイブ:ゴールに向かって飛び込む(ダイブする)動き。
ピックアンドロールの後などによく見られる。 - フィル:味方が動いたことで空いたスペースに、別の味方が走り込んで埋める(フィルする)動き。
- オフボール:ボールを持っていない状態、またはボールを持っていない選手のこと。
この「オフボールの動き」の質がチームの得点力を左右する。 - クロスコートパス:コートを横切るようにして、逆サイドの味方に出す長いパス。
- バックドア:ディフェンスがパスコースを厳しく守っている(ディナイしている)時、その裏(ドアの裏)をかいてゴール下に走り込み、パスをもらうプレー。

連携のコツ!
ピックアンドロールは、声を出すのが成功のカギ!
スクリーナーは「ピック行くよ!」、ユーザーは「OK!」みたいに、この一言でプレーの精度が全然変わってきます。
実はその声も「フェイク」だったりします。
第2章:失点を防ぐ!ディフェンス必須用語20選
「オフェンスは観客を喜ばせ、ディフェンスは勝利をもたらす」という言葉があるほど、守備は重要です。
【基本の守り方・技術編】
- マンツーマンディフェンス:5人がそれぞれマークする相手を決め、1対1で責任を持って守る基本のディフェンス。
- ゾーンディフェンス:特定の相手ではなく、自分の決められたエリア(ゾーン)を守るディフェンス。
※U-15(中学生)カテゴリでは、マンツーマンディフェンスが推奨され、公式戦でのゾーンディフェンスは禁止されている場合が多い。 - ディナイ:マークマンにボールを持たせないように、パスコースに手や体を入れ、パスを受けさせないようにするディフェンス。
- ボックスアウト(スクリーンアウト):シュートが打たれた後、リバウンドを取るために、自分のマークマンを体で押さえてゴールから遠ざけるプレー。
ペイントエリア(ボックス)から相手を押し出す意味。
リバウンドは技術!これができる選手はコーチから絶大な信頼を得る。 - クローズアウト:ノーマークのオフェンス選手に、パスが出た瞬間に素早く距離を詰めるディフェンスの動き。
シュートを簡単に打たせないために重要。 - ピストルスタンス:ディフェンスの基本姿勢。
ボールマンと自分のマークマンの両方が視野に入るように、半身で構える姿勢。 - ボールライン:ボールとゴールを結んだ仮想の線のこと。
ディフェンスの基本は、この線より下に自分のマークマンを行かせないこと。 - プレッシャー:ボールを持っている相手に、体を寄せて圧力をかけること。
- スティール:相手のパスやドリブルを奪うこと。
- ブロックショット:相手のシュートを空中で叩き落とすプレー。
- テイクチャージ:オフェンスの進路に体を入れ、相手の体当たりを誘ってオフェンスのファウル(オフェンスチャージング)を貰う、勇気あるプレー。

コーチはここを見てる!
正直、これが一番大事!
背が低くても、ボックスアウトを徹底すればリバウンドは取れます!
派手じゃないけど、チームの勝利に直結するプレーだから、コーチは絶対見ています!
【チームでの守り方編】
- ヘルプ:味方がドライブで抜かれた時など、自分のマークマンを一時的に離して助け(ヘルプ)に行くカバーリングプレー。
- ローテーション:誰かがヘルプに行ったことで空いたスペースやフリーになった選手を、他の味方がカバーするために連動して動くこと。
チームディフェンスの心臓部。 - ダブルチーム:オフェンス1人に対して、ディフェンス2人でプレッシャーをかける守り方。
- トラップ:サイドラインやコーナーに相手を追い込み、ダブルチームを仕掛けてパスもドリブルもできないように罠(トラップ)にかけるディフェンス戦術。
- フロントコート:攻める側のコート半分。
- バックコート:守る側のコート半分。
- ショウディフェンス:スクリーンプレーに対して、スクリーナーのディフェンスが一瞬だけボールマンの前に出て(見せて)、ドライブを牽制する守り方。
- スイッチ:スクリーンプレーに対して、マークマンを交換(スイッチ)して対応する守り方。
スイッチの連携が取れないと、逆に簡単に得点されてしまうので注意が必要。 - バンプ:カッティングなどで自分の前を横切ろうとする相手に対し、体をぶつけて(バンプして)簡単に動かせないようにするディフェンス技術。

チームプレーの醍醐味!
ヘルプに行ったら、今度は他の誰かがカバーに走る(ローテーション)。
これがチームディフェンスの面白いところ!
仲間を信じて思いっきりヘルプに行こう!
第3章:試合の流れを掴む!ルール・審判用語15選
ルールを知らないと、思わぬ形でチームのチャンスを潰してしまうことも。
最低限これだけは覚えましょう!
【反則(ヴァイオレーション)編】
※ヴァイオレーションをすると、無条件で相手ボールのスローインで試合再開となる。
- トラベリング:ボールを持ったまま3歩以上歩く。
- ダブルドリブル:ドリブルを一度完全に止めた後、再びドリブルをする。
- 3秒ルール:オフェンスの選手は、相手ゴール下のペイントエリア内に3秒以上留まってはいけない。
- 5秒ルール:パス、スローイン、フリースローを5秒以内に行わなければならない。
- 8秒ルール:オフェンスは、自陣のバックコートから8秒以内にフロントコートへボールを運ばなければならない。
- 24秒ルール(ショットクロック):オフェンスは、ボールを保持してから24秒以内にシュートを打たなければならない。
打ったシュートがリングに当たればリセットされる。 - バックパス(バックコートヴァイオレーション):一度フロントコートに運んだボールを、バックコートにいる味方にパスしたり、ドリブルで戻したりしてはいけない。

みんなが通る道!
トラベリングやダブルドリブルは、慣れるまで誰でもやっちゃう反則。
「やっちゃった!」って落ち込まずに、焦らず基礎練習を繰り返すのが一番の近道です!
【ファウル編】
- パーソナルファウル:選手同士の不当な体の接触によるファウル。
- アンスポーツマンライクファウル(アンスポ):スポーツマンらしくない、悪質で危険なファウル。
相手にフリースロー2本と攻撃権が与えられる。 - テクニカルファウル:審判への暴言や遅延行為など、スポーツマンシップに反する行為に対するファウル。
- オフェンスチャージング:オフェンス選手が、正しい位置にいるディフェンス選手に突き当たるファウル。
得点は認められず、相手ボールになる。 - イリーガルスクリーン:スクリーンをかける際に、動いたり、手や足を使ったりする反則。
- チームファウル:1クォーター(10分)でのチーム全体のファウル数。
5つ目からは、相手チームにフリースローが2本与えられる。 - ファウルアウト:1試合でパーソナルファウルを5回犯すと、退場となること。
【その他】
- ジャンプボールシチュエーション:両チームの選手が同時にボールを掴んで離さない場合など、どちらのボールか判断できない状況。
以前はジャンプボールを行っていたが、現在はアロー(ポゼッションアロー)に基づき、交互に攻撃権が与えられる。
第4章:【シーン別】コーチはこう叫ぶ!コーチングボイス集
試合中、ベンチから飛んでくるコーチの指示。
その意味を瞬時に理解できれば、プレーはもっと的確になります。
- 「アーリー!」
→「アーリーオフェンスで行け!」の略。相手の守備が整う前に、速攻を仕掛けろという意味。 - 「1線(いっせん)ディナイ!」
→ボールを持っている選手(1線)の隣の味方へのパスを、ディナイで徹底的に防げという意味。 - 「リバウンド、全員で!」
→シュートを打たれたら、自分のマークマンをボックスアウトして、全員でリバウンドを取りに行けということ。 - 「コミュニケーション!」
→声を出せ!ということ。スクリーンを知らせる「スイッチ!」「スクリーン来た!」など、ディフェンスでは特に声の連携が重要。 - 「ボールプッシュ!」
→リバウンドを取った後、ドリブルでボールを早く前に(フロントコートに)運べという意味。

上達のヒント
コーチの指示は、試合の流れを変えるヒントがいっぱい!
意味が分かると、「なるほど、今これをやるべきなんだ!」って、自分で考えて動けるようになります。
まとめ:言葉を「武器」に、自信を持ってコートに立とう!
ここまでたくさんの用語を紹介してきましたが、一度にすべてを覚える必要はありません。
まずは、今日の練習でコーチが言っていた言葉、試合で分からなかった言葉から一つずつ確実に覚えていきましょう。
そして、一番大切なのは「分からなかったら、すぐに聞く」勇気です。
バスケ用語は、あなたとチームメイト、そしてコーチを繋ぐ大切な共通言語。

最後に…
分からなかった言葉をこっそりメモして、練習後に先輩に聞くのもオススメ!
質問できる子は、どんどん上手くなります。
言葉を理解できるようになれば、次に何をすべきかが分かり、プレーに自信が生まれます。
自信が生まれれば、バスケはもっともっと楽しくなります。
この記事が、あなたのバスケライフをより充実させるための一助となれば嬉しいです。
さあ、覚えた言葉を武器に、明日の練習から積極的に声を出してみましょう!応援しています!



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